LOVE SONG

「元気なら良かったじゃんかよ。そろそろもう本番始まるんじゃねぇのか」

そう言うと、成田は立ち上がって、一人ギターを持って楽屋を出て行った。

「なんだ?渋座のやつ」

と、前迫。

「これはひょっとすると、ひょっとするんじゃないの?」

出て行った成田の方を見て岡林は、ニヤリと呟いた。
そんな岡林を見て、

「あっ、なるほどね。渋座、照れ屋だから、顔に似合わず」

と、高原もつられてニタニタし始めた。