LOVE SONG

「同じようなもんじゃない」

「違いますー」

「違わないー」

「違う」

「違わない」

「違うっ」

「違わないっ」

顔を近付けて、小さい声でコソコソ話していたが、気付けば段々トーンが上がって、遠くから、

「あっ!」

と言う男の声がして、二人は、バッ!!と、声の主の方を見た。
声の主は、窓際に座っていたカメラマンだった。

成田と、中里はヤバいっと顔を見合わせたが、次の瞬間には、窓際にいたはずの二人の男が目の前に立っていた。