LOVE SONG

「恋してるでしょ?」

「…」

「口を割らないつもりだなぁ。では、恋の相手を当ててしんぜよう」

直子は自分のスプーンを両手で目の前に立て、腕を伸ばし、目を閉じて力を込めた。

「う〜んっ。出たっ」

直子はパッと目を開けると、ニヤリッと中里を見た。

「ズバリ、成田渋座」

「えっ…」

直子の様子を笑って見ていた中里だったが『成田渋座』の名前が出て、真顔になった。