「伊藤くんっ…!!」
突然後ろから慌てたような声が聞こえて来て叩きつけて居た拳の動きを止めて振り返る。
「…宮沢!何で…」
まさかこんな所に来るなんて思わなくて、驚きから言葉を発するけど、慌てて近寄って来たマネージャー…宮沢が俺の腕を取ると、グッと引っ張って来る。
まだ興奮が抜けない俺が拒否するように腕を振り払っても構わず、更に力を入れ怒ったように引っ張って来るものだから仕方なく立ち上がるとすぐそばの流しで手を洗わされ、また元の場所に戻ると、綺麗なハンカチで手を抑えるように拭かれてから何処まで用意が良いのか絆創膏を貼られた。
「サンキュ…」
その頃にはさっきの興奮が大分収まってて、素直に礼を言った。
俺の言葉に何故か曖昧に微笑んで手を離したお前。
だけど、すぐに真剣な表情で俺を見つめて口を開いた。

