落としモノ



もしかしたら
今がチャンスなのかな…?


「…琉生?」

「ん?」



「……ごめんね」


言葉が自然に口から出てく。


よし、あたしの口に
任せよう


「あたし、琉生の記憶探しで
ふりまわされたとか
嫌になったとか
1回も思ったことないよ」


プリンカップを握りしめる


「あの時は
あたしが少しだけ
焦ってたんだ
なかなか見つけてあげられなくて
力になれてない気がして
自信なくなって
それで───」




「琉歌。」