先見の巫女



「私はあなたの父親であり兄になろうと思います」


そう言った晴明は雛菊の小さな手を握る。


「父様に…?」


晴明はただ頷いた。それが幼い雛菊にとってどれだけの光だったのか…


晴明自身も知らないのだろう。


「晴明様っ…うわあぁぁんっ!!」


雛菊が初めて泣いた日だった…