先見の巫女



「帝、さっそくお話を」


家臣が帝の肩に手を置きあたし達に視線を向けた。


「ではこちらへ」


晴明様は帝と家臣をお屋敷の中へと案内した。


「お茶です…どうぞ」


人数分のお茶を配り腰を降ろした。


「さっそく巫女殿、これから起こる災厄を先見で見ていただきたい。最近は音沙汰も無くて逆に恐いのだ」


家臣はそう言ってため息をついた。


災厄………。確かに、最近は音沙汰も無く平和だ。これが嵐の前の静けさじゃなきゃいいけど…


「…では…始めます」


あたしはゆっくりと瞳を閉じて深呼吸する。そして精神を集中させていく…