先見の巫女



「お母様ぁ!!」


まだ幼い雛菊は、無邪気に母の胸へと飛び込む。


「…雛菊…」


母親は震えた手で雛菊の頭を撫でた。


いつからだったのだろうか…
母が雛菊を怯えた目で見ていたのは…


「母…様?どうしたの?」


何も知らない彼女は、無邪気に母を心配する。


純粋に母の体調を心配していたのだ。