先見の巫女

《朱雀》


「………んだよ…」


何であいつが怒ってんだよ…
分けわからねぇ…


―パタンッ


「朱雀君?雛菊と喧嘩でもしたのかい?」


一人考え込んでいると、晴明様が声をかけてきた。


「晴明様…俺…間違ってたんでしょうか……」


すごく傷付いた顔をしていた。何でかわからない。


ただ…あいつの泣きそうな顔だけが頭の中を支配している。