「それにしても…雀ちゃんが雀御前だったなんて…」
朱雀と二人で用意された席に着きながら話しをしていた。
今日桜祭に呼ばれた帝の幼なじみで許嫁である白拍子は朱雀の妹、雀ちゃんだった。
「俺達の家は帝が生まれてからしばらくの間、帝の面倒を見てたんだよ」
朱雀は巫女舞いを披露する雀ちゃんを眩しそうに見つめた。
「雀ちゃんと帝は相思相愛なの?」
不意にそれが気になった。許嫁というのは他人が勝手に決めたものだろう。
好きでもないのに夫婦になるなんて出来ないはずだ。
「まぁ、雀が京一の白拍子で、それで民の支持を集める為に利用してるのは事実だが…。帝も雀も歳が近いからな。気にはなってるだろ」
それならいいんだけど…
雀ちゃんにも、帝にも…本当に愛する人と添い遂げてほしいから…
「でも雀が嫌なら、俺は全力で阻止する。今は様子見だ」
力強くそういう朱雀が少し可愛い。優しいお兄さんなんだな…
「何笑ってやがる」
「あいたっ」
無意識に笑っていたらしい。そんなあたしのおでこを朱雀がピンッと人差し指で弾いた。


