―――――――――
―――――――
―――――
「翠、これは…?」
翠に渡された髪飾りを見つめながらそう尋ねる。
「私から神子様への感謝を形で示してみました」
それがこの美しい髪飾り…
顔が熱くなるのを感じる。男性に贈り物など貰ったのは初めてだったのだ。
あれから数日、翠とは昇天の話をしなくなった。
お互いにその話には触れず、今ある時間を大切にしたかったからだ。
「翠…翠は私に沢山の
初めてをくれるのね…」
それが何だか嬉しくて、
涙が一筋頬を伝う。
「神子…様………?」
驚いたような、心配したような顔で私の顔を覗き込む翠に泣き笑いの笑顔を見せる。
「大丈夫よ…
ただ嬉しかっただけなの
あなたと此処で出会わ
なければ………
私が一生知る事が出来なかった気持ちを教えてくれた」
翠…あなたと出会えた事を心から幸せだと思う。
あなたと出会えた事こそが…
私に起きた奇跡…
「翠…私がこの地を離れるその時まで……
私の傍にいてくれる…?」
「言われなくとも
そのつもりでこざいます」
翠は笑顔を私に見せてくれる。その笑顔だけが今の私にはよりどころだった。


