先見の巫女

《朱雀》


「…落ち着いたか…って…寝てるか…」


腕の中に眠る雛菊を見つめる。


頬にはまだ乾かない涙の跡があった。


「………何でだよ」


何でこいつばっかり…
運命…使命…?
そんなものこの京に住んでる人間の一人も関係なく生きてる。


なのに…


雛菊は運命も使命も…
全てを背負っている。


「こんなに細くて小せぇのによ……」


俺が代わってやれたら良いのに…


せめて一緒に背負う事が出来れば良いのに…


「なぁ雛菊…俺の前から消えたりなんかしないよな…?」


今のお前は…
消えて無くなっちまいそうだ…