「なに・・それ・・」

「勝手だし最低だって事はわかってるよ・・だけど俺はもう無理なんだ・・」

「ちょっと待ってよ!」

私は立ち上がる

「ねえ!私も感染してるの!死んじゃうの!私が死んだら巧の支えになってあげられるのはあなたしかいないんだよ?!我が子だよ?!一生監禁されて一人ぼっちで生きていくかもしれないんだよ!あなたが支えになってやろうって思わないの!?」

「・・・」

「ねえ!ねえ!」

「・・ごめん」

「ごめんじゃなくて!待ってよ!世間に責められてる巧を守ろうって思ってくれないの?!親でしょ?!あなたの子!親がどんな時でも味方になってあげるべきでしょ!ねえ!」

「・・ごめん・・」

「なんで!なんでよ!ちょっと言われたぐらい何よ!そんなに世間が怖いの?!巧よりそんなに世間に責められないようにいきていくのが大事なの?!」

「離婚届け・・出しておくから・・」

そう言い残して旦那は部屋を出た

「ねえ!待って!嘘でしょ!ねえ!」

ドアが閉まり私の声が虚しく部屋に響いた