「修行なんて嫌!!人間なんて天使に任せればいいじゃない!!」


魔界のとある城から、そんな叫び声が聞こえた。


「コラコラ、天使に任せたりなんかしてみろ。人間共は皆幸せになってしまう。」


「その方が人間も嬉しいじゃない。」


「はぁ…。いいか??お前はりっぱな悪魔なんだぞ??お前が天使のような事を言ってどうする。」


「りっぱな悪魔なら修行しに人間界へ行く必要ないじゃない。」



この反抗的な態度の悪魔の女の子はゼル。



「はぁ…。」


大きなため息をつく魔界の使いが、ゼルを人間界へ送り込むのを説得するものの、彼女は耳を貸さない。


困った使いは、ハッと思い

「そうだ!!こうしましょう!!」

と言った。