だけどやっぱり


白い美代の肌は赤く染まりぐったりしたまま答えてくれない。


『美…代っ!…美代!!』


よくみると


美代の下半身はトラックの下敷きのままだった。


『…………!!』


変わり果てた姿の美代に


俺はいつの間にか泣いて美代を呼んでいた。



『いやだ!美代!いやだよ!』


嘘だろ…?!


なんで美代が俺の身代わりになってんだよ!


俺なんかの為になんで美代がこんな…


『美代…頼むから起きてくれよ!』


美代が死んだら…


俺、どうすりゃいいんだよ!!


『美代!美代、起きてよ…なぁ美代!!』


だけど美代の瞳は開くことなく


『うあぁあぁ――…!!!』


俺はそのまま泣き続けた。