「おいっ!!大丈夫か!!?」
「誰か救急車呼んで!!」
『…うぅ……』
体に強い衝撃を感じた後
騒然とする中で、俺はゆっくりと目をあけた。
俺…死んだのか?
死ぬってこんな感じなのか?
なんせ初体験だから全然わかんねぇけど…
『しかも死んでも体って痛いのかよ…』
俺はズキズキする体を起こして辺りを見渡した。
――え?
瞬間、俺は目を疑った。
目の前にはなぜか、血まみれで倒れている美代がいたからだ。
『え……美代……?』
え?
なんで?
俺の目の前には
血まみれの美代とそれを必死で助けようとする人々。
その中にはあの男もいた。
「美代ちゃんッ!!」
男は美代の横で美代の名前を叫びながら青ざめた顔をしていた。



