この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐

伸太郎はマサルに触れていた手をギュッと握った。


「マサルは…俺の期待以上の事をしてくれた。美代を…守り抜いてくれた。けど結果的に俺のそんなエゴでマサルを死なせてしまった…」


伸太郎の後悔の言葉に、その場の空気が重くなる。





その空気を変えるように伸太郎が明るい声を出した。


「まぁ、悔やんでも死んじまったもんはしょうがねぇか!
ところで、銀と山吹といったか?君たち四神魂生を知っているか」



「は…?しじんこぉ…?なんやそれ」


首をかしげる山吹。


それに対して銀は目を見開いた。


「…クルック…!死んだ魂を甦らせる禁術中の禁術っポよ!古代の封印術で今や使える天使は居ないっクルね~!」


「はぁ?古代の封印禁術…!?」








驚く二人に伸太郎はコホンと咳払いをした。


「その術…俺が施術できるっつったらどうする?」




「……!!!!」



息を飲む銀と山吹に対して、美代とヒゲ男は話に付いてこれずに首を傾げた。


そんな二人に銀がフォローを入れる。


「つまり…マサル氏を甦らせれるっポよ!!」


「……!!!」


美代は目を大きくして伸太郎を見た。