そして考えた末―――…



俺は美代に、とあるプレゼントを贈ることにした。



翌日から


俺は美代が不在の昼間にこっそりベランダを抜け出し、緑地にシロツメ草を探しに行った。


シロツメ草を摘んではベランダに運ぶ。


『マサル坊も凝りんやっちゃニャ~』


外をうろつく俺をボスは呆れた顔で見た。


『これくらいの距離なら別に迷子にもなんねぇよ』


俺はシロツメ草をくわえると、ボスを横目にトコトコ歩いた。


そんな俺の後ろからボスも付いてきた。


『なんか知らねぇけど手伝ってやるかニャ~』


『…………』


ボスは最初こそ嫌みな猫だったが打ち解けると兄貴のような頼れる奴だった。


『…サンキュ』


『礼を言うニャら食いもん分けてくれニャ―』




ベランダに戻ると俺はシロツメ草を編んでいった。



美代へのプレゼント―――…


俺はシロツメ草をハート型に編んで美代へ贈ることにした。