この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐





「マ…サルさん…?あれ…山吹さんだよね…?空…飛んでたように見えたんだけど…気のせいかなぁ?」






美代がぽつりとそんなことを言った。





ここは…


山吹の立場上、やはりごまかしておくべきなのだろうか



「…………」



俺は少し考えてから



「飛んで…なかった…ぞ」


一応ごまかしておいた。


しかし


銀と言い合いを終えた山吹は、俺の努力を水に流すかのように


またふわふわと武装集団の前まで飛んで行った。


そしてポカンと口を開ける男たちに向かって説教を始めた。


「おたくら…とりあえず、もうすぐ警察も来るみたいやし。無用な殺生はもうやめにしよか?」


「「「…………」」」


「ほら、もう諦めてさっさとこんな物騒なもんも片付けや?」


山吹は、武装集団の一人がもつライフル銃に手を伸ばそうとした。


「……!!!」


しかし武装男は恐怖で顔をひきつらせながら山吹に銃口を向けた。


「う…うわぁぁぁ――!!この化け物め――ッ!!!」


バァンッと銃声がなる。