この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐

「や…まぶ…き…」


“山吹っ!?”と叫んだつもりが、弱々しい声しか出なかった。


そんな俺を見て山吹がゆっくりと地上に降りてきた。


「おい、マサル…」


………?


いつになく真剣な山吹の声に、俺は霞む目で山吹を見た。


気を抜けば今すぐにでも気を失いそうな意識の中、山吹が何を言うのか俺は耳を傾ける。









「公衆の面前で美代ちゃんの膝枕なんて…いつからお前はそんなハレンチな男になったんや?」


「……………」








………は?



そんな山吹の後頭部を銀が羽でバシッと殴った。


『ポッ!今はそうゆうこと言うタイミングじゃないっポよ!』


「え…?だってマサルさんが美代ちゃんの膝枕…」



『状況を考えるっポよ!!』







俺以外の人間には、ポッポと鳴き叫ぶ鳩と金髪の男が話している風に見えるのだろう。


全員がポカーンと、ただただこのやり取りを見ていた。