この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐

こいつら…相変わらずだな。


俺は呆れ半分でカウンター席に座るとお茶を口につけた。


夏美はいつの間にか仁王立ちになり、手を腰に当ててヒゲ男を見ていた。


「お前みたいな?何なのよ?!」


「…………」



ヒゲ男はここでなぜか耳を赤くさせた。






「お前みたいな…意外とナイスバデ~な女なんか俺は大好きだ」





「ぶッ…」


ヒゲ男の言葉に俺は飲んでいたお茶を吹き出した。


「は……?」


夏美と美代もポカーンとしている。



「俺は…もう夏美しか受け付けない体になっちまった。一生お前を愛するぜ」


「え?え?」


ヒゲ男の言葉に目を白黒させる美代と


その隣でどんどん真っ赤になりプルプル震える夏美。


「は…ぁ?あんたなによ、バッカじゃないの?///死にかけて頭やられた?」


「いや、俺は本気だぞ」


ヒゲ男は俺を見た。


「マサル。夏美を救ってくれてマジでありがとう。お前は命の恩人以上の恩人だ」


「あ…あぁ。」


「寿司ぐらいじゃ礼にもならんがせめて今日は思う存分食ってくれ」


そう言うとヒゲ男は寿司の準備を始めた。