この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐

食い物…?


俺は浜辺に目をやった。


部員たちが白い煙を上げながらバーベキューをしている姿が目につく。



バーベキューの肉は…


部員たちの食べ物だし、勝手に海鳥にあげたらマズイだろうか?


さらに浜辺を見渡すと出店が見えた。


あそこなら何か買えるかもしれない。






「なんとか用意できるかも」


俺の言葉に海鳥は空に舞い上がった。


『じゃあまた来るから飯たのむっスヨ』


「あぁ、そっちも頼むぞ」


俺は海鳥を見送るように片手を上げた。