この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐


「あ、おい美代!ワカメがあるぞ!」


波に乗って何故かワカメが足に絡みついた。


「なんで味噌汁の具が海にあるんだ!?」


海の全てが不思議で…


俺は水浸しになるのも気にせず童心にかえっていた。


「あはは、そりゃワカメは海から捕れるもん。マサルさん大丈夫?」


美代もはしゃいでいた。


「おい美代!アサリまであるぞ!」


俺は両手にワカメとアサリを持ち美代に見せた。


「海に来たら毎回タダで味噌汁が作れるな!」


「ぷっ、やだ~マサルさんがまた変なこと言ってるよ~」


「わっ…美代!海はしょっぱいぞ!気をつけろよ」


「そんなの知ってるよぉ(笑)」



水浸しになりながらも夢中で海底を探る俺に


はじける笑顔の美代。





「あはは、美代ちゃんの従兄くん天然すぎっしょ~」


そんな俺たちに、近くにいた部員たちも絡んできた。


「わぉ~美代ちゃん、赤い水着イカすね~」


「あはは、ありがとうございます」