そして美代は徐々に顔がゆるんで遂に笑い出した。


いきなり笑いだした美代に俺は意味が分からずおろおろした。


美代は笑いながら言った。


「きゃはは…なんでそんな勘違い出来るんですか?いくら同じ名前でもウサギ用ってボトル見たら分かるじゃないですか?」


笑いすぎて目尻に涙を浮かべる美代。


「す…すまん」


笑われて恥ずかしくなった俺はうつむいた。


だけど…俺だって一生懸命考えたんだ。


そんな俺を見て美代は涙を拭いた。


「ごめんなさい…マサルさんが面白くて」


マサルさん…


美代にそう呼ばれて俺は顔をあげる。


美代は優しい顔で俺を見ていた。


「マサルさんって…なんだか初めて会った気がしないです。なんでだろう。名前もマサルさんと一緒だし…」


そう言うと


美代はウサギのマサルを思い出したのか少し寂しそうな顔をした。