生まれて初めて一人で入る風呂。


俺はいつも美代がやっていたことを思い出しながら


シャワーをひねると頭からお湯をかぶった。


そして濡れた全身を震わそうとして目を開けた瞬間俺は目を疑った。


風呂に入ると、とろけるように毛が張り付いていたのが


今は勝手に肌が水を弾いている。


「なんかスゲー…」


小さな体の変化にいちいち感動しつつ


俺は次のステップに移ることにした。


確か髪から体の順で泡を使って全身を洗うんだけど…


目の前には3つ並んだボトル。


「……は?」


俺は早くもいきなり難題にぶつかった。


どのボトルで洗えば良いのかわからない。


美代はシャワーの説明はしてくれたけど泡の説明はしてくれなかった。


なんてこった。


美代のやつ、ちゃんと説明しとけよ…


俺は風呂の扉を少し開くと美代を呼ぶことにした。


「美代!」


脱衣場を抜けて俺の声が響く。


「おい!美代!!」