―――え?


「え、いいのか?」


美代の言葉に俺は思わず聞き返してしまう。


「はい。だって私のせいで帰れなくさせてしまったし…」


美代は申し訳なさそうにそう言うとタオルケットを出してきた。


「お布団に予備がないので畳にタオルケットになっちゃいますけど…」


「いや、そんな事は全然いいんだけど」


俺は美代からタオルケットを受け取る。


まさかこんなにうまくいくとは


美代は昔から行き場のない動物を助ける優しい子だったけど。



「あ、泊まるならシャワー使ってくださいね」


美代が思い出したように言う。


「え?あ、わかった」


「汗だくですよね?お風呂はこっちですよ。」


「あ?あぁ…」


そして美代に勧められるまま、俺は風呂に入ることになった。












「シャワーはお湯だけだと熱いからお水も一緒に出してくださいね」


風呂場でシャワーの説明をしてくれる美代。


いつも俺と美代が一緒に入っていた風呂だけど


改めて自分一人でやれといわれるとレバーやスイッチが多くてさっぱり分からない。


俺は真剣になって美代の説明を聞いた。