ややこしくなってきた話に俺は頭をフル回転させながら、言葉を探した。


そうなんだよな…


俺は今夜どこで過ごせばいいだろう。


正直に話せば美代は泊めてくれるだろうか…


うまくいかなければ緑地公園のベンチで過ごそう。


そんな駄目もとな気持ちで俺は言ってみた。



「実は日帰り予定だったから泊まる場所はなくて…」


俺は頭をかきながら美代を見る。


俺の言葉に美代は予想通り目を丸くさせる。


「ちょっと様子を見たら帰るつもりだったんだけど、美代が泣いてたから…帰るに帰れなくなったんだ」


「そ…そうだったんですか」


「だから今夜は野宿でもするつもりなんだけど」


「…そ……んな」


美代は申し訳なさそうな顔で、俺を見た。










少しの沈黙


黙ってしまった美代にやっぱり野宿だろうか?


そう思っていると


美代はためらいがちに言った。


「あの…じゃあ今夜はうちに泊まってください」