教室は私たちが入ると冷え切った空気が張った。


私だけでなく恋も冷たい視線が刺さっている。



「彩、今日はちゃんと授業受けるよね?」



恋はそんなことも関係なく楽しそうな表情で。



「……受けるわけないし…」

「えー高校卒業出来なくなるよ?」

「…………別にいい」



高校なんてどうだっていい。


卒業出来なくたって私はいい。


私には…………必要ない。



「おーいHR始めるぞ」

「………じゃあな」



いつも担任が入ってきたと同時に出て行く私。



「おい川原、毎日じゃねーか!朝くらい出ろよ…」



そんな担任の声も無視して一人で屋上に向かう。