「好きにすればいい」
彩は少し笑ってこう言った。
「……ありがとう」
初めて見た彩の笑った顔。
冷え切った目も少し氷が溶けたみたい。
これから何がおこるかなんてわからない。
わからないからおもしろい。
嫌な事、嬉しい事、楽しい事、辛い事…。
いっぱいあるかもしれない。
でもそれ以上に彩といれることが幸せ…。
「彩って案外可愛いね」
「…案外ってなんだよ」
「笑ったところ初めてみた」
「3年ぶりに笑ったから」
「そんなに笑ってなかったの?」
「………」
彩…これからはもっと笑ってね?
いつかその冷え切った目を暖かい目に変えてね?