―――…ガチャ


静かな部屋に扉が閉まる音。


まるで始まりのホイッスルのような。



「………彩あのね」

「全部話すよ…恋の気がすむまで」

「……………」



きっと不安で不安で仕方ない。


私だって不安で仕方ない。



「信じられないかもしれないけど、アイツ等が言ってたのは本当だ。私は人を殺した。」

「…………………」

「本当の名前は、波原彩音。それに生まれた年も違う」

「……え?」

「私は…"愛"と同い年だ」