「…泣くなバカ」

「だって、彩がこんな事するから」

「今日は恋ちゃんが主役だぜ?楽しく過ごそうぜ」



悟先輩の言葉で我にかえった。


それはきっと彩も同じだと思う。



「改めて恋ちゃん!誕生日おめでとう」



目の前にはローソクの付いたケーキ。


この前、彩と一緒に行ったケーキ屋さんのケーキ。


それに気づくのには時間がかからない。


だってこのケーキとは別に抹茶のケーキがひとつ。


わからない訳がないよね。