「彩…答えたくなかったらいいんだけど…」 「………ん?」 「なんで…雨の中びしょびしょになってたの?」 ……すかっり忘れてた。 「答えたくなかったらいいよ!」 別に答えたくない訳じゃない。 言葉にできない気がする。 心の中では父親が死んでホッとしている自分と傷ついた自分がいて…。 本当の心の中の自分がわからない。 「彩?」 「…………」 「あたし…力になるよ?」 桜姫奈は本当にいいヤツなんだ。 たった短い時間でそう思った。