僕たちは約束をした。 少なくとも、この学校を卒業するまでは生きていよう。 なんとなく。と。 屋上のドアを壊した先輩は、 卒業しても生きていて、 それは、もうなんとなくではなくて。 きっと僕も、本当は解っている。 そしてあの子は、ひょっとしたら 卒業したくなかったんじゃないかと思う。 生きていたいと思ったのかもしれない。 ずっと、この屋上で、 一緒に話していたかったのかも。 なんとなく、僕はそう考えてみた。 だけど僕の分と一緒に、卒業証書は作られた。