「は?」

「だーかーら俺は2-Bの西須 朔(サイス サク)だって言ってるんだよ。」

いや、私はそんなことを聞いたわけじゃないのに。

的外れな答えに、戸惑う私に

「家庭部には彼女がいて白川の話はよく聞いてる、白川は男子からも女子からも人気があって、声を覚えていたから。これでいいか?」


「え、あ、うん?」


行き成りの返答に頭がついていかない私に西須朔は


「因みに彼女は家庭部部長。」

なんて笑って言った。


えっ、2-Bってことはこの人特進クラスなの?


同じクラスになったことがなかったからこんな人がいるなんて気がつかなかった。



「で、貴方は何してるの?」


「彼女待ち。」


「へぇ。」

私は全く興味がないように答える。



すると西須朔はふっと鼻で笑い、胸ポケットで鳴る携帯に目を向ける。


「噂をすれば、彼女から連絡だわ。」


「じゃ私はこれで。」