『あ、そうそう』
「あ? どした?」
切る間際、彩夏が何かを思い出したような声をあげる。
『今日帰る時ねー、橘の車に近藤ちゃんが乗り込んでるのを見ちゃった』
「あ…?」
近藤…ちゃん?
業界人か、お前…
あ、いや。
突っ込むところはそこじゃない。
『あのふたり、やっぱかなり怪しいよねー?』
ケラケラと笑う彩夏。
(あ… そうか)
奈緒が悩んでるっていう無言電話のことを彩夏はもちろん知らない。
「どーでもいいわ、そんなこと…」
俺は急に脱力感を覚え、面倒臭そうにあしらった。
『…まぁ、そうだけど。んじゃ、家着いたからまた明日ね』
「おう」
俺は、小さく溜息をつきながら通話を切った。
「あ? どした?」
切る間際、彩夏が何かを思い出したような声をあげる。
『今日帰る時ねー、橘の車に近藤ちゃんが乗り込んでるのを見ちゃった』
「あ…?」
近藤…ちゃん?
業界人か、お前…
あ、いや。
突っ込むところはそこじゃない。
『あのふたり、やっぱかなり怪しいよねー?』
ケラケラと笑う彩夏。
(あ… そうか)
奈緒が悩んでるっていう無言電話のことを彩夏はもちろん知らない。
「どーでもいいわ、そんなこと…」
俺は急に脱力感を覚え、面倒臭そうにあしらった。
『…まぁ、そうだけど。んじゃ、家着いたからまた明日ね』
「おう」
俺は、小さく溜息をつきながら通話を切った。


