黒ユリのタンゴ

お昼休み。

私たちは近くのマックでハンバーガーをパクついていた。


塾のすぐそばということもあり、見たことのある人たちも何人かいる。


私は智香に朝考えついたアイデアを話してみた。

・・・もしかして、「私たちをダシにするの?」なんて言われないか、とてもドキドキしながら。


ところが智香の反応はかなりいいものだった。


「いいじゃん、それ!

いやさ、アンタてっきり『先輩を見るだけでいいの』なんて言い出すんじゃないかって思ってたからさ。

それに比べれば、すごい進歩進歩!!」



そういって、前から私の肩をたたく。

「絶対山崎先輩も呼びなさいよね」、そういいながら。