黒ユリのタンゴ

そして翌24日。

世間でいうところの「クリスマスイブ」。


残念ながらそんなムードもへったくれもない、

灰色のビルの中に私たちはいた。



今日の授業は全く頭に入らなかった。

・・・またごめん。お母さん。


そんな私の頭のなかは、というと。

授業が終わって、どうやって先輩を誘おうか、ということ。



実のところ、彼女と一緒じゃない現場が見られれば、何の問題もなかったりする。


そう。


それだけで十分。