黒ユリのタンゴ

なんともマヌケな顔になっていたのだろう。


ふと気づくと、ヤマさんこと我がボスがどことなく哀れんだ目でこちらを見ていた。

手には・・・。

『漫画でよく分かる 小倉百人一首』。



「?」

「さ、こっちは続きをやろうか。アンタもアイツにさすがにいいところを見せたいでしょ。」


「せ、せんぱぁ~い・・・」

改めて足元の床を見ると、かるたの札が乱雑に広がっている。


なんだか今の私のココロを映し出しているかのようで、さらにぐちゃぐちゃにかき回してやりたくなった。


うう~っ。