黒ユリのタンゴ

翌日の委員会は、簡単なものだった。


去年の「スコア表」と同じものを作るだけ。


みんなで模造紙を広げて、ペンで罫線を引いていく。

単純作業なので、スイスイ進む。


あっという間に完成し、ボスもご満悦だった。


ボスによれば、必要資材の借用や準備はこれで完了し、あとは当日の進行を詰めるだけだという。


誰が聞いたわけでもないが、掲示したポスターもなかなか好評らしいよ、と言う。

「筧ちゃんのも、なんだかシュールで一部に好評らしい。
世の中よくわかんないよね」

ボスは笑っているが、ちょっとお疲れのようだ。


「来週は期末テストと終業式だし、3年は年が明けたらセンター試験。意外と日がないんだよねえ」