黒ユリのタンゴ

生徒会室を空けると、早速ボスや先輩が出迎えてくれた。
どうやら私が一番最後だったようだ。

一通り「お久しぶりです」と挨拶をして、黒板前の長机についた。


百人一首大会実行委員は全部で5名。
委員長以下は各学年男女のペアとなっている。

3年で委員長のボス、2年は筧先輩と光永先輩。
そして1年はC組の神田君と私。

以前智香に話したように、生徒会主催といいながら文芸部に協力してもらうだけに、委員のメンバーは文芸部が多くなる傾向にあるらしい。

ボスと2年の光永先輩は文芸部。
神田君は・・・あれ、聞いたことなかった。あとで聞いてみよう。


本来の仕事は1月の大会運営なだけに、普段から生徒会に顔を出すメンバーは少ない。

何かあったら顔を出しているのは、プリンス先輩目当ての私ぐらいだ。

委員長にしても、実際に計画段階に入る9月ごろから生徒会で見かけるようになったぐらいだ。

ま、普段の部活や習い事などがあれば当たり前かもしれない。