黒ユリのタンゴ

すべてが終わった。


私たちはしばらく放心していた。



浜田先輩は光永先輩に連れられて部屋を出て行った。

二人はお互いに「ごめん」と言って泣いていた。



ふう。



「あー、やっと終わりましたね!!」

筧先輩のノー天気な声。

ほんと。

私たちにも笑顔が戻った。



ボスにはある程度の事情はわかっていたんだろう。

だから大会が終わったあとで浜田先輩を問い詰めようと思ったんだろうな。