黒ユリのタンゴ

答えたのは、光永先輩だった。


「自分が詠み手をやりたかったからじゃないですか?


きっと小倉先輩ですよ。

山崎先輩もよくご存知の。


自分がやりたかった詠み手に

が決まったのがイヤだったから・・・」


うん。私たちも一旦そう思った。

でも、現実はもっと残酷だった。



「光永さんは知らないんだよね。

・・・あの子、昨年末に自殺未遂を起こして入院してるんだ」



「ちょっと精神的に病んでしまってね」