黒ユリのタンゴ

しょっぱなから謝ります。
ごめんなさい。

どうも、私は百人一首というものを誤解していました。


晩御飯もいつものバラエティーもそこそこに、私は自分の部屋で例の本を読んでいた。


表紙を開いてすぐ『小学生向け』という文字を見つけたときは、ぶっちゃけどうしようかと思った。


「ひ、酷いよ、ボスゥ」


小学生だなんて、あんまりだ。馬鹿にされるのにも、程がある。

そのくせ肝心の絵柄は古臭い。いつの小学生だっつーの。


始めはヤケクソパワーで読み進めたようなもんだった。