黒ユリのタンゴ

や〜っと今日も終わった。
ホームルームの終礼とともに、どっと疲れが出る。

特に頭を働かせたわけじゃないけど、やたらクタクタ。なんでだろ。

智香を見ると、早々と帰り支度をしていた。
部活に行くのだろう。


「じゃあね!また明日!」
智香のよく弾む声にわたしもまたね、と応えた。


さて、と私も帰り支度をする。

今日は生徒会室での例の特訓は無し。


そのかわりにと昨日ボスから手渡されたのが、こちらの本である。



『漫画でよく分かる 小倉百人一首』

これ、どう見ても小学生向きだよね・・・


ぶっちゃけ、すごく情けない。

せめてもの救いは、これを受け取るときにプリンス先輩と白ユリがいなかったことだよなぁ。