黒ユリのタンゴ

「それ、いいよ。


てっきり『直接乗り込むわー』って言い出すのかと思ってたけど。

でも万が一、本人がいた場合を考えたほうがいいよ。

電話を替わられたりしたら、逃げられないからねえ」


それはそうだ。

さすが学年トップ。


「文芸部に忘れ物をしているかも、ってのはどうかな。

時期的にも、受験の参考書がいいかもしれない。

そしたら本人が出ても『違う』で終わるんじゃない?」


またまたナイスアイデア。


「そのときは・・・私たちは『文芸部1年』だね」

「うん。しかも最近新入りの、ね」