夏の事。

タケルが7歳の頃。

6歳のあかりと、初めて会った。

『一人でお泊りするんだ』
そう言って、飛行機に乗り、一人でこの村にやって来たらしい。



『タケにーちゃん、今日はなにしてあそぶ〜?』



『よし、今日も探検しに行こうぜ!!』


あかりの祖父母の家の裏には、林を抜けたあと、小川が流れていた。

6歳のあかりと、7歳のタケルは小川の上流を上がった所にある森を目指して歩いた。

森にはタケルの父がタケルの為にと用意した、木と木に結ばれたハンモックや、
大きな木の上に立てられた、小さなベニヤの小屋、
木に吊されたブランコなどがあり、タケルはここを<秘密基地>と呼んでいた。



車の喧騒や、高いビルが立っている大都会に生まれたあかりには、<秘密基地>がとても新鮮だった。

キラキラと目を輝かせ

ハンモックに寝そべったあかりにタケルがハンモックをブランコみたいに大きく動かしたり、

ベニヤで作られた小屋の中にあるゲーム機で遊んだり、

またある時には森の中に入り、倒れている小さな木を持ってきて、<秘密基地>の中にまた新たな<秘密基地>を作り、遊んだり。



そうやって、タケルとあかりは、夏休みの1ヶ月間雨の日以外は<秘密基地>で遊んでいた。