夏の事。

「え?ジャガイモ畑?さっき通ったんだけどなぁ…」


タケルは短く切った髪をぽりぽりと掻き、

「ありがとう!!行ってみるわっ!!」

と声を掛けた。


女の子は少し戸惑った表情で


「ど…どういたしまして…」

そう言ったけれど。


タケルはその声に聞き覚えがあった。


(……ん〜誰だっけなぁ〜?)


記憶を張り巡らす。


ここの家の人達とは付き合いが長い。


(どこかで見たような顔をしてるんだけど…)


そう思ったタケルはピンッと来て、女の子へ指を差した。


「あ…ふ、ふるや、あかりっ?!」


可愛らしい女の子。


いつも「タケちゃーん」って言ってくれた。


あの可愛らしい女の子がここまで綺麗になったのか!!


突然名前を呼ばれた女の子…こと、古谷あかりがぎょっとしているにも関わらず


思わずタケルは玄関で靴を脱ぎ


ガバッと


と、思わず抱擁し、「なぁんだ、あかりじゃーん!!元気だったかぁ?!」

ポンポンと声を掛けながら細い肩を叩いてた。