夏の事。

今時の高校生が
「ごめんくださぁい」なんて言うのだろうか。

しかし

いつもならここの家のヒサシかヒサシの父、もしくは母が


「今日も来たな!」

とか

「良く来たな」

とか声を掛けてくれるにも関わらず、何も返答が無い事と、鍵が開いている玄関に気が動転としていた。



そうこうしている内に
ガチャ…--。


茶の間のドアが開き、


スラッと170cm位はある、長身のストレートの髪型が似合う女の子が顔を覗かせる。


(おっ、可愛い子発見。)


曲がりにも男の子であるタケルは、目の前にいるその女の子に心をときめかせ


「あ、ああああの!じ、じいちゃんはっ?!」


…どもってしまった…。


(俺、カッコわりぃ…。)


そんな事を思ったのも露知らず、その女の子は


「じいちゃんなら…ばあちゃんと一緒にジャガイモの畑に行って来るって…」


と、俯き加減でそう答えた。