夏の事。


シン…--。

静まり返った真っ暗の病室内。


あかりはハッと目を醒ました。


元に戻されている食卓台の物と、自分の腕に伸びている点滴の管。


あの時医師がやって来て、鎮静剤を打ったらしい。


グランッ。


パッと起き上がったあかりは、まだ鎮静剤が体内に残っているのか、目眩に襲われた。


それでも点滴の管を無理矢理あかりは外す。


そして


ヒタヒタヒタヒタ……。


裸足のままで、あかりは病室を出て行った。