シュ…バチバチバチバチ…。

手持ち花火が青・赤・黄の色とりどりの色を炎と共に発する。


タケルは、その手持ち花火をぼんやり見ていた。

目の前にいるのはあかり。

ヒサシは退散してからどこにいるかわからなかったし。


バーベキューではあとから来た、タケルの父と祖父を、祖母が

「コラッ!!明日も仕事だろっ!!」

と、酒を飲みへべれけになっていたタケルの父と祖父に怒鳴り、タケルの父母と祖父さっさと退散したのは午後8時。


その1時間後には

「お二人の邪魔しちゃいけないから、私ら家に戻ってるねぇ〜」
とひとみが。

「おじちゃんら悪いことしないでね〜」

とユウキが

「それじゃ、今日は僕一人で帰りますが、ひとみとユウキをなにっとぞよろしくお願いしますっ!!」

と、ブンブンあかりの祖母に言ったのはおさむだ。


この奇天烈な一家に「バ…ッ!!」と、顔を真っ赤にさせたタケルが何か言おうとしたが、その前にひとみとユウキはタケルの家へ、おさむは紺の車に戻ってった。


「ひとみぃぃ〜、ユウキぃぃぃ〜、離れ離れになるけど、僕の事忘れないでな〜!!」


と、おさむのこれまた奇天烈な言葉を残して。


そして、シンと祖母が

ほれ、シンくん、二人の邪魔をしちゃいけないから、そろそろ帰るべ。」

とシンに促し。


「そうだな、行くか。」

とシンはタケルの家へ。

祖母は家に戻ってく。


帰り際、シンはタケルの元へ駆け寄り


「急にぶっかましたら、怖がれるからな」


と言い、そそくさと自転車に乗って行った。

赤面状態のタケルは何も言えずに現在に至る。